肛門周囲膿症(乳児痔ろう)



肛門の周りにできる膿瘍(うみの袋)で、特に、1歳以下の男の子によく見られます。多くは、肛門の中と細い管(乳児痔ろう)でつながっていて、ここから細菌が入ってくると考えられています。さわると痛がったり、うみが自然に出てくることもあります。
膿瘍ができたら、早めに小児外科を受診し、排膿(うみを出す)処置をするとよいでしょう。排膿後は、おしりをきれいに保ち、おうちで局所のケアを行っていただきます。原則として、入浴制限や抗生剤の内服は行いません。漢方薬が効くという報告があり、投与することがあります。
乳児痔ろうは、よく再発を繰り返しますが、大人の痔ろうとは異なり、1〜2歳を過ぎると95%以上は保存的に治ることが多く、手術が必要になることは非常にまれです。